albumlux

透明な虹色の光

「聴けば、きっと囚われる。」か。

 

4月20日
@TOWER RECORDS SHIBUYA BF1 CUTUP STUDIO
「WAREHOUSE」vol.1

phatmans after school × SHE'S
(都合上、SHE'Sのみの内容です)


ここ最近タイムライン等でSHE'Sの名前を見ることが増えた。このライブもSNSで知った。
いつかの「聴けば、きっと囚われる。」という言葉がずっと印象に残っていた。
囚われるって、どんな...?

 

当日券は、ある。でも やらなきゃいけない事も、(沢山)ある。時間は...無くはない。体力はもうない!今日は早く寝たい。ただ、どの電車に乗ればいいかは既に調べてある。

そんなこんなで 迷いに迷っているうちに、ついに最後の授業が終わり 教室を出て、学校の最寄駅に着いてしまった。
家と会場は逆方面。現在、開場 約1時間前。
さぁ どうする。

 

......結果として、この時の"なんとなく"には我ながら感謝している。


そういえば、約一年前から存在は知っていて 気になっていたバンドだった。
去年9月のTOKYO CALLINGで観れたはずだけど、LAMP IN TERRENと重なっていたから諦めたんだっけ。
そんな事を考えているうちにサウンドチェックが終わり メンバーが一旦はける。暫くしてSEが流れてきた。
一曲目の "Un-Science" で、今のSHE'Sがとてもいい状態なのが素人にも分かった。(なんか偉そうな言葉だよね。ごめんなさい。)


Freedom
海岸のきらめき
Over you(新曲)
Say No

独特なリズムと、キラキラした空気を突き抜けるような高揚感。それに応じて挙がる手は、どれもとても真っ直ぐだった。
「周りにたくさんの人がいる音楽」
「愛されてるね」
それがここまでの印象。

 

途中のMC。大阪出身と知っていても、個人的に描いていたイメージとかなり違う関西弁が やはり意外だった。某バンド(fp)もこんな感じに思われてたのかな、なんて1人でニヤニヤしていた。
ライブ自体は「これがSHE'Sか〜 思ってたより弾けてて楽しい!」これくらいの、どこか見物客的な感覚で観ていた。


しかし、その時は突然やってきた。

"Ghost" が始まった瞬間、「失いたくない」という感情が湧き上がった。
それなのに、「失いたくない」のに 目をつぶった。
そして他の感覚を全て捨て、音の中を漂うように聴いた。
曲が進むにつれて、無視したはずの視界がどんどん明るくなっていく。
ただ照明が明るくなったのではない。
見えない何かが、また私の目を開かせた。
そこに見えたのは プラスのエネルギーの源のような、全身全霊をこちらに放っているSHE'Sのステージだった。

 

先ほど「囚われた」と言ったけれど、補足しておこう。そこには何の恐れも無かった。私は疑いのない安心感に包まれていた。


続く "Night Owl" 。1人で歩き出す時の気持ちを思い出した。
でもね、1人でも寂しくなんかない。だって進む先に会いたい人がいるから歩き出すのだから。
そう、そうやってどこまでも"遠くまで" 行ければいいと思うんだ。

 

EN : Curtain Call
あのね。不思議なことが起きたんです。
あんなの初めてだった。

「あなたに歌います!」
こんなにシンプルな言葉を飾らずに言える。
すごいなって思った。
SHE'Sの音楽はこうやって届いているんだね。
バンドに限らず、いろんな人が「自分の音楽を聴いてくれる人への歌」を歌う。
歌に限らず、いろんな人が「あなたへ」と想いを伝える。
それってどういうことなんだろう。
ここである記憶が蘇った。
あの人はあの時、私に何を思っていたんだろう。
わからなくて、悲しくなった。
フロア半分より後ろ、ステージ向かって右側の柵の傍。
俯き気味で、うかない顔をしていたと思う。
これはただのクセなんだけど、首を傾けて揺れながら聴いていた。心と裏腹なこの曲に完全に浸っていた。


曲が終盤に向かう頃、なんとなく顔を上げた。
そしたら、竜馬さんがこちらを見ていた。
こんな風に聴いてる人を見たら、楽しんでないのかな、って普通は思うよね。
なのに すごく優しい表情で見ててくれた。
最初びっくりしたけど、竜馬さんのあったかい笑顔を見ていたら、すごく安心した。
ぎこちなかったかも知れないけど 笑い返してみたら、なんだか嬉しそうで。
気持ちが通じたと思えた。
不思議。初めて会ったのに。

 

「この音の中なら、微笑みだけで。」
私にとってのSHE'Sにはこんな言葉が似合う。

いや、でも。もうまた会いたくなっているのだから、やはり囚われているのかも知れない。

きっとまた会いに行く。