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albumlux

音楽を聴いて思ったことを書いています。

あなたとだから行ける場所

数メートル先のステージの上にいる

知ってるけど知らない人より

友達や家族の方が距離は近いのに、

あの人にしか入れない心の場所がある。

ーーーーーーー

 

本当はわかっていたのに 認めたくなかったこと

わかったつもりになって放置した 大切なこと

見てほしいくせにまた隠した 自分の弱さ

 

そんなものを絡めて付けた南京錠はサビきっていて、もう誰にも開けられないはずだった。

これでいい。と、閉ざした扉を眺めていた。

 

色はなく 温度のない 風も吹かない 無菌室のような部屋で、わざわざドラマの主人公のようにうずくまったりはしない。そんなことをしても誰にも見えない。

ただ立ったまま、扉を眺めていた。

 

 

 

 

不意に後ろで声がした。

その人は歌っていた。

 

あたかも最初からそこに居たかのように、困惑する私を少しも気にするそぶりなく歌っていた。

 

どうして。

 

 

伸びやかに、しかし、微かに憂いを帯びた真っ直ぐな声で、繊細な粒子が強烈な光を発するようにして、終わらない歌を歌っていた。

 

その人はずっと歌っている。

 

どうして。

そんな問いは、その圧倒的な声を前に意味を成さなかった。

その声が聴こえるのは紛れもない事実であり、音を伝達する空気がこの部屋にもあることの証明であり、それは、この部屋もこの世界の一部であるということだった。

 

私はそこに居た。

 

もう扉を見てはいなかった。

 

 

今この目に映るのは、

少し高い段の上に置かれた、よくわからないコードにアンプ、水の入ったペットボトルやピックのついたマイクスタンドなどだ。

 

もうすぐあの歌が聴こえる。

 

この薄暗いハコを照らす極彩色の光の中で、

サビも溶けるような熱い想いが鳴らす音は空気を振動させ、風を起こし、また新しい扉を開いていく。光が射す。

 

"仮に 世界がひつでは なかったとして"

まだ見ぬ世界があるならば、

私はそれを『fantasia』と呼ぶだろう。

 あの人は、"そこでも歌ってるんだろうか" あの "メロディーを"。

 

 

 

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どうして こんなに心に届くんだろう、という不思議な気持ちを書こうと思いました。

意図した訳じゃないけれど、途中で〈L-R〉と〈メイ〉の要素が入ったかも。

〈multiverse〉は意図的です。

 

そして

やっぱり、初めて聴きた時の感覚は強い。

ーーー

「平日の午前中 明かりをつけない部屋に一人で座っている。窓の外は明るく、とてもよく晴れた日。
ふと、足元に差しこむ白い光と レースのカーテンが作る繊細な影 が混じり合うように揺れているのを見つけた」

ーーー (私のInstagramより抜粋)

 

外の世界が明るいのは知っている。

知っているけど、部屋の中にひとりでいる。

自分がそうしたくて そうしているのかは わからない。

足元のレースのカーテンが作る影に、自分を重ねて見ていた。

 その時出会った声と音は、私にとってまさに "光" で、

"光" と影が混じり合うように揺れているのが、

テレンと私の出会いを象徴しているように思えた。

 

その後 LAMP IN TERREN というバンド名の意味を知って震えた瞬間を忘れないでいたい。

 

 

 

 「心の星(=PORTAL HEART)」を飛び立ったロケット「LIFE PROBE」はまもなく

新天地に辿り着く。

 

その名も 『fantasia』。

 

 その道中で 幾つもの「この世の微かな光」に出会ったことだろう。

 

 

 地図に未来はなくとも、自分で記した軌跡がある。 このまま、あの歌が聴こえる方角へ進めばきっと辿り着ける。

 

私たちが軌跡を描けるあと約2ヶ月も、きっと "迷ったり 悩んだり 忙しない" けど、"最中に紛れた「喜び」" を1つでも多く見つけて行きたいと思う。